よくあるQ&A

このページでは、患者さまからいただいた歯科治療に関するご質問について院長・歯科医師・歯科衛生士がお答えいたします。

クリーニング(歯垢や歯石取り)は、処置時痛い時と痛くない時があるのはなぜですか?(40代女性)

(回答:荻原衛生士)

ご質問ありがとうございます。

定期的にクリーニングをされているのですね。

お口の中の衛生面を考えるととても良い事です。虫歯や歯周病予防だけではなく、お身体全般によいと言われております。

たとえば、心臓疾患や脳梗塞のリスクを下げると言われていたり、インフルエンザにかかりにくいとまで言われております。

さて、痛い時と痛くない時があるという事なのですが、まずクリーニングは何をしているかについて説明させていただきますね。

主に二つに分けられます。

  • 歯周ポケットのケア(歯周病予防の歯石取り)
  • 歯の表面のケア(虫歯予防の歯垢取り)

この二つを合わせてクリーニングと呼んでいます。

処置中に痛みを伴うのは①の処置時に多いと言われています。

歯周ポケットと呼ばれる、歯ど歯茎の間にある隙間を、超音波スケーラーという機械で触っています。

もともとあるポケットなので、(ポケットの深さは人それぞれですが健康な方で2~4mmあります。) 器具で刺しているわけでもなくなるべく歯と歯根の形に添わせて触っています。そして超音波の振動でプラーク(歯垢)と歯石を落とし同時に水で洗い流し、これによりポッケトの中をきれいにしています。その方の歯周病の進行度合いや歯肉の腫れ具合いによって違り、可能な限り優しく触っていますが痛みが生じることがあります。

あとは、歯石の着き具合や季節的な知覚過敏、今までどれくらいの間隔でクリーニングに来て下さってるかでも変わります。また、処置する術者によって加減の違いも考えられます。

いずれにしても痛いからと言って我慢はなさらないで下さい。クリーニング中は痛みがないか等の確認もこまめにさせていただくようにしていますが、配慮が足りない部分もあると思います。その時は遠慮なくお伝え下さい。その他、お気付きの点は、ご遠慮う無くご相談ください。

南の街歯科スッタフ一同は、歯周病、虫歯の予防に出来るだけ、お力になれればと思っています。

Q:虫歯は元に戻らないのですか(37歳女性)

(回答:鈴木先生) 

虫歯(=齲蝕)はその原因となる菌の作る酸により、歯が溶かされる病気です。歯はお口の中に生えてくる前に顎の骨の中で形が完成します。
生えた後に足されることはないので、齲蝕により空いた穴も自然に治ることはありません。

そのため菌により溶かされて変質した部分、汚染された部分、菌の住み着いている部分を取り除き、金属やプラスチックで穴を埋める処置を行います。 

また、穴は開いていなくても歯の表面が少し溶かされ弱くなっている場合があります。そのような時は削ったりせずフッ素を作用させることにより弱った歯質を強化して齲蝕の進行を止められることもあります。 

更に、歯を溶かす酸は齲蝕原因菌の産生する物だけとは限りません。お酢や炭酸飲料、スポーツ飲料(クエン酸が含まれる)、ワインなどの飲み物などに含まれる酸や、嘔吐時の胃酸によっても歯は少しずつ溶けていきます。

表面の弱くなったところに咬み合わせやブラッシングによる強い力が加わると表面が欠けてくることもあり、知覚過敏などの原因になる場合もあります。

また、酸性になったお口の中も唾液の作用により中和されていきますので、酸性飲料を摂取した後は少し時間をおいてからブラッシングをすることも有効な対処法のひとつです。 

このように、一度傷つけられてしまった歯は原則的に元にはもどりません。近年再石灰化といって、わずかにエナメル質が元に戻る話もあり事実ですが、
お手入れが悪いと進行の一途をたどり、特に乳歯や、生え始めの永久歯では、進行の速い傾向があるようです。このため、歯の変化に気付いたら、早めのチェックをおすすめいたします。

Q:来週から海外留学に行くのですが、親知らずが痛みます。どうしたらよいでしょうか?(20歳学生)

 (回答:猪又院長)   

親知らずというと、最初に思い浮かべるのは、抜歯しなければいけない、ということではないでしょうか。
症状や、生えかたによりますが、渡航直前の抜歯は、控えたほうが良いと思います。

理由は、腫れている際の抜歯は、麻酔が効きにくい可能性があること、手術後に腫れを助長しやすいこと、また、抜歯後の消毒や抜糸等の処置ができないからです。

今回の対応としては、洗浄、消毒とお薬(抗生物質や沈痛剤)をお出しいたします。
これにより、症状を緩和し、帰国後抜歯を行うことをお勧めいたします。

Q:歯科の妊産婦検診と歯周病検診があることを知りました。 どのように受診したらよいのでしょうか?

 (回答:猪又院長) 

当院でお受けになれます(市の指定を受けた医療機関に限ります)。
妊産婦検診は、横浜市に住民登録のある妊産婦が対象となり妊娠中1回のみ無料でお受けになれます。
妊娠中はつわりでブラッシング不足になったり、妊娠中特有の歯肉炎になったりします。
また、お母様のお口の状態が生まれてくるお子様に反映されます。
ですから、母子ともどもオーラルケアが大切です。 

☆受診当日は、妊産婦歯科受診券、母子健康手帳、産婦人科の診察券をご持参ください。

歯周病健診は、横浜市に住民登録のある満40歳、50歳、60歳、70歳と節目を迎える方が対象となり、500円で受けられます(満年齢の誕生日から翌年の誕生日の前日まで)。
今や皆様もご承知の体全体にもかかわる国民病です。
歯がぐらついてからではもう手遅れです。80歳で20本を目指して、すばらしいシニアライフを楽しむために、私たちと一緒に頑張りましょう。 

☆受診当日は保険証をご持参ください。ただし、満70歳を迎えられる方は無料にてお受けになれます。

Q:歯周病は人からうつりますか?

(回答:加藤副院長)

歯周病は、お口の中の歯周病菌が歯周ポケット(歯と歯ぐきのすき間)の中で増えて歯肉や歯槽骨(歯を支える骨)が壊される病気です。
お口の中には、多種多様の細菌が住んでいて、その割合は人によってそれぞれ異なります。


ある時期(10歳前後と言われています)を過ぎると、その割合は殆ど変化しなくなると言われています。

ですから、大人の場合、特定の菌のグループがすでに定着していますので、新たな菌が外から入ってきてもお口のなかに定着しづらくなります。

そのため、他の人から直接的あるいは間接的な唾液の接触によって歯周病がうつることも考えられますが、あまり大きな影響はないでしょう。
子供の場合ですと歯周病菌は大抵の場合、家族に由来していると言われています。

生活の中で感染を完全に防ぐのは現実的にはかなり困難ですが、コップや箸など使いまわさないほうがよいでしょう。定期的に検診を受けて頂き、歯周病の予防を図ることが大切です。。

ところで、細菌といっても様々で、歯周病を悪化させる働きを持ついわゆる「悪玉菌」や、防ぐ働きのいわゆる「善玉菌」、どちらにも働かない中立の細菌もいます。

最近では、善玉菌(ある特定の乳酸菌、Lactobacillus Reuteri,L.Brevis,L.Plantarumなど)を持続的に摂取することでお口の中環境を改善しようとするサプリメントが登場しています。

単に殺菌、洗浄をして細菌を排除するのだけではなく、友好的な細菌と共生するという概念をプロバイオティクスと言います。
ヨーグルトなどに乳酸菌を配合して、腸内の環境を改善するという話を聞いたことがあると思います。これと同じように、乳酸菌によって歯周病になりにくい環境を作ることは、お口の中の健康の基礎づくりに大切だと思います。

Q:冷たい風やうがいがしみるようになりました。 虫歯による穴は開いていないようなのですが、原因は何でしょうか?(41歳会社員)

(回答:石井先生) 

歯に穴があいていない(虫歯ではない)ならば、知覚過敏症の可能性が考えられます。
しかし、ご自身ではわからないところに、虫歯が隠れている可能性もありますので受診されることをお勧めいたします。

知覚過敏は、表面のエナメル質の薄くなったところから、冷たいものが神経を刺激することによって生じます。
これは、歯の表面への不適切なブラッシング、歯ぎしり、噛み合わせによる歯のすり減り、歯周病による歯茎の痩せなどにより誘発されます。

治療は、症状の程度により異なりますが、軽いものですと患部にお薬を塗ることによって痛みを抑え、比較的短時間に終わります。

進んでしまった場合は、詰め物をしたり、場合によっては神経を取ることもあります。
予防法としては、適切なブラッシングを身につけること、研磨剤の入っていない歯磨き粉の使用をすること、歯周病の治療や、夜間のマウスピースの装着などがあります。

現在、知覚過敏用歯磨き粉のサンプル(シュミテクト)をお配りしておりますのでお試しください。また、数に限りがございますのでご了承ください。

Q:歯間ブラシは使った方がよいですか?また、使うことによってどういう利点がありますか?

(回答:萩原衛生士)

A: ハブラシでブラッシングしただけでは、歯と歯の間は十分磨けない事があります。歯垢や食べかすが残ってしまいます。
みなさんもご存じのとおり、ムシ歯や歯周病の原因は歯垢です。

そこで、デンタルフロスや歯間ブラシを使って、ハブラシでは届かない、歯の側面についた歯垢や、歯と歯の間に入りこんだ食べかすを、きれいに取り除きましょう。そして、きれいで健康な歯を保ちましょう。

特に、若い方は、昔に比べて、あごが小さく、歯並びの悪い方が増えています。こういった、歯並びが悪いところは、ハブラシが届きにくく、歯垢や、食べかすが残ってしまいがちです。また、乳歯の頃は、歯と歯の間に隙間があるのが普通です(永久歯が生えるスペースを確保するため)。

しかし、最近では、乳歯の頃から歯と歯の間がつまったお子さんが多く、歯と歯の間の歯垢をしっかりととることが難しくなっています。

お母さんやお父さんがお子さんにフロスを使ってあげたり、使い方を教えてあげて、小さい頃から習慣付けしてあげてください。

Q:少学2年の長男が前歯をぶつけました。少し咬むと痛いですが、様子をみていて大丈夫でしょうか? (お母様からの御質問)

 (回答:猪又院長)

ぶつけてしまった程度によりますが、特に永久歯の場合で歯に動きを感じるようですと、当初あまり痛みが無くても、後に神経が死んでしまい、化膿してくることがあります。念のために診察をお勧めいたします。


(治療法)

①かけているが軽度⇒白いプラスチックをつめる。
②大きくかけている⇒場合によりますが、神経の治療をした後にかぶせたりいたします。
③歯がぐらぐらする⇒隣の歯とボンド等により一時的に固定(ギプス)します。1か月ほどしてギプスは外します。
④歯が抜けて落ちてしまった⇒受傷より早ければ元にもどす(再植)よう試みます。

再植しても必ずしもつくわけではなく、時間がたつと難しくなります。(抜けた歯は、特にさわらず、自宅ですと精製水、牛乳、水にいれ乾燥させずに直ちに御持参ください。身近になければ、お口の中に含んでお持ちください。)

Q:歯の根の治療をすることになりました。 仕事が忙しく、期間、回数がどれくらいかかるのか知りたいです。 (45歳 男性)ストを追加

(回答:大谷先生)

虫歯が神経に及んでしまい神経に炎症が起こってしまった場合と、根の先に膿が溜まることにより痛みが出る場合と2種類の根の治療があります。

 根の治療は、神経の通っている管の中や根の先の炎症や膿が出なくなるまで消毒し清潔にする治療法です。

そのため回数では判断できず炎症、化膿した膿の状態、お体の健康状態や免疫力など複雑に関係してきます。短い方では2回程度で根の治療が終わる方もいらっしゃいますが、1~2カ月以上かかる方もいらっしゃいます。

その間、1週間に1回程度の頻度で根の中を消毒します。(消毒のお薬は1週間ほど有効で、毎日通院してもその効果はあまり期待できません。)

 また前歯、奥歯では神経の管の数は異なり、前歯は1本ですが、奥歯は3~4本と数が多く前歯に比べて回数がかかることが多いです。

 根の治療を行う際には、前もって状況を十分説明させていただいたうえで治療いたしております。回数を含めご不明な点があれば担当の先生におたずねください。

Q:詰め物が取れてしまったのですが、痛くありません。受診は急がなくても大丈夫ですか?(電話で多いご質問)

(回答:橋本衛生士)

詰め物が外れてしまった場合は、症状の有無に関わらず、できるだけ早めの受診をおすすめします。

外れたままにしておくと、しみてきてしまったり、食べ物が詰まりやすくなるだけでなく、歯がもともとあった場所から動いてしまう可能性があります。虫歯になったり、歯がかけたり、歯肉炎やかみ合わせの不具合の原因になります。

取れてしまったものをお持ちの場合は、付けなおすことが可能な場合もありますので、持参のうえご来院下さい。くれぐれもご自身で付けなおさないようにしてください。なくしてしまった場合は、新たに作成いたしますが、その間、仮の詰め物等で対応いたします。

6歳の娘ですが、下の前歯の永久歯が裏側から生えてきましたが大丈夫なのでしょうか?(31歳 お母様)

(回答:猪又院長)

下の前歯の生え方は、乳歯が抜け落ちた後に永久歯が生えてくる場合と、裏側より永久歯が乳歯を押し倒すように生えてくる場合もあります。

ですから必ずしも問題とはいえません。ただし、手前の乳歯がいつまでもぐらぐら動かないようですと生え替わりが遅くなり、歯並びに悪影響を及ぼすことも考えられます。その際は、ご相談ください。

東戸塚の南の街歯科クリニック