梅雨が近くなるにつれて、じめじめと湿気が多い季節になってきました。
この時期、患者様からのご相談で特に多いのが口臭についてです。
ご自身でいろいろ試しても中々口臭ケアが万全ではないと感じる方も多いのではないでしょうか。
歯みがきを頑張っていても、実は歯以外に口臭の原因になる場所があるんです。
今回は自宅で簡単にできる口臭ケアについて、衛生士の杉田さんにお話しして頂こうと思います。
意外なところに潜む!口臭の主な原因
口臭には様々な原因があります。
全身的な病気により口臭が発生したり、虫歯や歯周病によっても口臭は発生します。
虫歯や歯周病があると、口の中の細菌量が多くなり、それが、口臭の元になってしまいます。
それ以外に、実はもともとお口の中にいる細菌によって口臭は常に発生しているんです。
それらの細菌は実は歯ではなく舌に多くついていると言われています。
舌をべーと前に出して、鏡で見てみて下さい。
白いものが舌にベッタリ付いていないでしょうか。
この白いものの正体は舌苔(ぜったい)と呼ばれる、細菌や食べカス、古い細胞などがたまったものです。
実はこの舌苔が口臭の大きな原因だったんです。
気になる口臭の賢いケア方法
皆さんの中には、歯は磨くけれど舌は磨いたことがない、なんて方も多いのではないでしょうか。
舌の磨き方については聞いたことがない方が多いと思います。
今回、口臭の原因となる舌のケアについて詳しくご説明します。
舌の清掃器具
舌をみがくブラシは歯ブラシをお使いいただいても構いません。
ただ、舌専用の舌ブラシという器具が販売していますのでこちらをお勧めします。
舌ブラシはドラックストアーで購入可能です。
舌は繊細で傷付きやすいため柔らかいブラシをお選び下さい。
舌の清掃方法
舌ブラシは優しく奥から手前にかきだして使います。
数回繰り返して頂くだけで舌の汚れはきれいに落ちます。
とても簡単な動作です。
しかし、磨きすぎには注意しましょう。
舌の清掃は1日1回で充分です。
舌は味覚を感じたり大事な細胞があるので、磨きすぎて傷つけないようにしてください。
舌の清掃は夜歯みがきの後にお口のケアの総仕上げとして行っていただくことをお勧めします。
歯医者さんでの虫歯・歯周病ケアで口臭の原因を徹底ケア!
先ほどご説明した通り、歯周病や虫歯によってお口の細菌の数が増えることも口臭の原因となります。
歯みがきを頑張って頂いていても、歯周ポケットの深いところや、歯の間などはどうしても歯ブラシが届かず、磨きのこしが溜まってしまいます。
また痛みの自覚症状がなくても被せ物の下や歯の裏側には知らず知らずのうちに虫歯が出来てしまうことも。
定期的に歯医者さんでクリーニングや虫歯のチェックを受けることによって口臭予防を徹底しましょう。
こまめな水分補給が夏場の口臭予防の鍵に!
もう一つ、特に夏場にお勧めの口臭予防をお教えします。
私たちのお口の中には独自で細菌の数をコントロールして口臭を予防するシステムが備わっています。
その役目を担うのが唾液です。
実は唾液は口臭を予防してくれる強い味方なんです。
唾液には、お口の中を綺麗に保つ、自浄作用と言われる働きがあります。
この自浄作用とは、唾液がお口の中の汚れや細菌を洗い流してくれる働きのことです。
この唾液によってお口の細菌の数はコントロールされ、匂いがきつくならないようになってます。
しかしこの唾液が不足するとお口に汚れや細菌が溜まりやすくなり、口臭が発生しやすくなります。
特に夏場は体全体の水分量が不足しがちです。
そのため、唾液も分泌が悪くなりがちです。
こまめに水分補給を心掛けて頂くと唾液の分泌も良くなり、口臭ケアに繫がります。
以上、衛生士の杉田さんに口臭の原因とケア方法について解説して頂きました。
南の街歯科クリニックでは、定期検診や専門のクリーニングによって口臭予防を行っています。
口臭予防やケアについてご質問も随時受け付けております。
その他、ご不明な点などありましたら遠慮なくご相談ください。