新型コロナウイルス感染拡大にともなう歯科治療について

令和2年5月4日
南の街歯科クリニック院長    猪又 俊之

患者様におかれましては、新型コロナウイルス感染の拡大、そして4月7日の安倍首相の緊急事態宣言において神奈川県も対象地域に指定され、外出の自粛を強く求められなど不安の日々をお過ごしのことと存じます。

さて、患者様の中にはこのような時期に当院に通院してもいいのだろうかという不安を抱かれている方もいらっしゃる思います。

先ずは患者様に、神奈川県歯科医師会(会長 松井克之)としての新型コロナウイルスにともなう歯科医院での対応についてお伝えしたいと思います。

常日頃から歯科医院では、感染対策の順守に努めております。それは標準予防策、またはスタンダードプリコーションともいわれ、院内感染予防の世界的な標準対策として、全ての患者さんと私たち歯科医療に携わるすべて者に適応され、感染源となる病原微生物の有無にかかわらず、消毒や滅菌も含めた適切な処置を行うというものです。

今回の新型コロナウイルス感染対策には、今述べた標準予防策に加ええ、歯科治療時の硬い歯を削るエアタービンや歯石を取る超音波スケーラーなどで発生するエアロゾルへの感染対策も求められております。

私たちの会員診療所においては、使用する機材の配慮、吸引装置の徹底、換気その他必要に応じた対策を行っております。

当院では、治療にあったては患者様の病状を踏まえ治療内容や診療の時期を判断致しております。強い痛みや歯周病の継続管理(クリーニングという名称を使用する場合がございますが、中には歯周病の安定化治療も含んでおります。)を放置すると更なる症状の悪化や全身疾患への悪影響をもたらす場合があります。

患者様には、症状があるにもかかわらず歯科受診を躊躇したり、みずからの判断で治療を中断したりせず、まずは、当院(担当医)に電話でご相談頂ければと思います。

南の街歯科クリニック一同新型コロナウイルスの拡大を防ぎ、1日でも早く日常生活を取り戻すために皆様と手を携えてこの難局に立ち向かいたいと思います。ご協力とご理解のほどお願い申し上げます。

当院の感染予防対策の取り組み

①平成28年より、かかりつけ機能強化型歯科診療所施設基準取得※
※厚生労働省の指定する基準(感染予防対策の講習、感染予防設備を整備していることが基準取得の項目にふくむ。)

②高圧蒸気滅菌器(オートクレーブ):全ての菌・ウイルスを滅菌可能な設備で、歯を削る針1本まで滅菌します。


②口腔外バキューム:治療時発生する血液、唾液、歯の削片、ウイルス、菌等を吸引するエアロゾルに対応する装置。診療台7台中6台に配備。
※お口の中を吸引するものとは別の大型吸引機。大きな音がしますが、予めお伝え致しますのでご安心ください。

③換気:常時空調及び窓開けにて換気に努めております。

④診療台、ドアノブ、トイレ等:アルコール及び次亜塩素酸による消毒。

⑤受付窓口:ビニールシートにてカーテン致しております。患者様には当日の体調に関するご質問と手指のアルコール消毒のお願い。
※アルコール過敏症の方はお申し出ください。

⑥診療に携わる術者:当日の体調確認。マスク・ゴーグル・ヘアーキャップ・グローブの着用。