【歯科医師が教える】痛い麻酔注射と痛くない麻酔の秘密

こんにちは。

歯科医師の石井です。みなさんは歯医者さんで治療をする時、どんな事にストレスを感じますか?

痛みのある治療が怖いと感じる方も多いかと思います。

近年では歯科治療の技術が進歩し、治療に伴う痛みは画期的に軽減されたといわれています。

しかし、その中でも痛いかどうか歯科医師の技量によって左右されやすいのが麻酔注射です。

 

歯医者さんで虫歯治療や歯を抜く時などによく用いられる、麻酔注射について今回ご紹介したいと思います。

歯医者さんで多く使われている麻酔

歯医者さんで使われる局所麻酔の手法にはいくつか種類があります。

局所麻酔とは麻酔薬を顎の一部に注入し、治療の間痛みを感じなくする麻酔法です。

その中で最も多く使われているのが表面麻酔法と浸潤麻酔法です。

 

表面麻酔では歯茎の粘膜面に表面麻酔薬を塗布して粘膜の感覚を麻痺させます。

こうする事で、注射を刺した時になるべくチクっとした痛みを感じるのを減らすことができます。

 

次に行うのが浸潤麻酔です。

浸潤麻酔では注射した場所の周りに麻酔薬を浸透させ、感覚を麻痺させ痛みを感じにくくさせます。

こうする事で歯科治療に伴う痛みを最小限に抑えることができます。

 

昔の麻酔は痛かった??

患者様にこんな事を聞かれたことがあります。

以前歯医者さんで麻酔された時はとても痛かったです。でも最近は麻酔を打たれても気が付かない程です。麻酔の針が進化しているのでしょうか?

 

確かに今日使用されている注射針は以前より細くなりました。

しかし、それだけではなく麻酔のテクニックはこの10から20年で画期的に進歩しました。

 

恐らくこの患者様は麻酔の針と技術の進歩によって麻酔を痛くないと感じられたのだと思います。

南の街歯科クリニックでは患者様になるべく痛みや恐怖心が少なく歯科治療を受けていただける、麻酔注射の手法にも様々な工夫をしています。

 

次は痛くない麻酔のテクニックについてご紹介しようと思います。

 

痛くない麻酔のテクニック

表面麻酔

歯茎の粘膜をよく乾燥麻酔の針の刺入部位に表面麻酔を塗ります。1分程時間を置き、表面麻酔をしっかり浸透させることで麻酔の針が刺さった時のチクっという痛みを取り除きます。

 

麻酔の針の進行

歯茎は皮膚と同じように表面から表皮、真皮、皮下組織となっています。表面麻酔が効いているのは表皮から真皮の範囲です。このため、麻酔の針を一気に骨まで刺してしまうと痛みが出やすいです。そこで痛みのない麻酔のテックニックがあります。まず、針を表皮から真皮に少し刺して麻酔液を注入します。麻酔液が表層に浸透したところで少しずつ針を進めて皮下組織まで浸透させます。こうする事で麻酔の針は麻酔液が浸透している範囲にしか刺さらないので痛みを感じにくいです。

麻酔液の注入スピード

麻酔液の注入スピードをゆっくり、一定にすることで麻酔液が歯茎に入るときの圧力が減少し、痛みを感じにくくなります。

南の街歯科クリニックではお痛みを感じやすい患者様には電動の麻酔注入器もご用意しています。お気軽にご相談ください。

 

麻酔液の温度

麻酔液の温度を人肌に温めることで麻酔液が注入されるときの刺激を小さくすることができます。そのことで痛みも軽減できます。

 

 

一つ一つのテクニックはちょっとしたことですが、これらのテクニックを使うと注射されたことに気付かない程、麻酔の痛みを取り除くことができます。

南の街歯科クリニックでは患者様の歯科治療時の痛みやストレスを最小現にするよう様々な工夫を行っています。

歯医者さんが苦手な方や恐怖心の強い方もお力になれると思います。

お気軽にご相談ください