こんにちは。
南の街歯科クリニック歯科衛生士の荻原です。
むし歯予防の為にはフッ素を良く聞きますよね。 実際には、フッ素とは何か?どうしてフッ素を使うのか? 今回はそんなフッ素についてお話しさせて頂こうと思います。
フッ素とは
フッ素(F)は天然に存在する元素で 私たちの身近な自然界にある元素の1つです。
日常的に飲料水(上水道、簡易水道水、井戸水)やお茶などから摂取され、海産物中には高濃度のフッ化物が含まれています。
フッ素はむし歯予防に欠かせないだけでなく、丈夫な歯や骨をつくるために大切な役割を果たしています。
フッ素の役割
1 歯質強化・耐酸性向上
再石灰化の促進(歯から溶け出したカルシウムやリンの再沈着を促進し初期むし歯の発生を抑える)を促し、むし歯菌が産出する酸に対して溶けにくい結晶構造になり、歯の表面が丈夫になります。
2 酸産生の抑制
磨き残したプラーク中に潜んでいるむし歯原因菌を弱めて、酸が作られるのを抑えます。 このような働きでむし歯予防に繋がります。
フッ素による予防ケアの種類
1 フッ素配合の歯磨き粉
歯磨き粉の成分表でフッ化物は、「フッ化ナトリウム」「モノフルオロリン酸ナトリウム」などと表記されます。
使用方法
①磨く前に歯磨き粉を適正量歯ブラシに付ける
②2〜3分間、歯磨き粉による泡立ちを保つような歯磨きをする。
③歯磨き粉を吐き出す
④10〜15mlの水を口に含む。
⑤5秒程度軽くブクブクうがいをする。
⑥うがいは1回のみとする。
⑦その後1〜2時間程度は飲食をしないようにする。
フッ化物配合の歯磨き粉の年齢適応量
・歯が生えてから2歳 →子供の切った爪程度の少量でフッ素濃度500ppmの歯磨き粉
・3〜5歳 →5mm以下でフッ素濃度500ppm
・6〜14歳 →1cm程度でフッ素濃度1.000ppm
・15歳以上 →2cm程度でフッ素濃度1.000ppm
※ フッ素濃度1,000~1,500ppmの歯みがき剤は6歳未満の子どもには使用を控えましょう。
2 フッ化物配合の洗口剤
だいたい4歳くらいからうがいをする方法で、 歯磨き粉を用いてブラッシングした後に洗口剤を使用する方法です。
使用量はだいたい5〜10mlで30秒〜1分間、下を向いた姿勢で歯全体に行き渡るようにブクブクうがいをする。
吐き出した後、溜まった唾液は1〜2回出して、30分はうがいと飲食を避けた方が効果的です。
3 歯科医院でのフッ素塗布
歯科衛生士または歯科医師が歯に直接塗ることです。
市販されていない高濃度のフッ化物を適正量塗布させてもらいます。
歯が生え始める1歳半頃から行うことが出来ます。
当院では「フルオール・ゼリー歯科用2%」 を使用しています。
フッ素濃度は1g中 フッ化ナトリウム 20mgです。
4販売中のセルフケア用品
当院では、ご自宅でもフッ素を塗って頂けるようにフッ素入り セルフケア製品を受付にて販売致しております。
LIONの「チェックアップジェル」
フッ化ナトリウムは950ppm含有で、 おおむね8歳から15歳位の児童向けです。
GCの「ルシェロホワイト」
成人の方は、フッ化物ジェルではないですが、GCの「ルシェロホワイト」という歯磨き粉があり、フッ素が950ppmあり、むし歯予防+ホワイトニング効果があります。
コンクールジェル
歯周病予防も気になる方には、歯周病対策プラスフッ素入りジェル「コンクール」があります。同じく950ppmです。
年齢や用途に合わせてお選びください。フッ素は、むし歯予防に欠かせない大きな役割があるんですね。 その他、ご質問等ございましたら、お気軽にスタッフまでお申しつけください。