【歯科衛生士が教える!!】お子さんの歯と虫歯の予防

こんにちは。南の街歯科クリニック歯科衛生士の橋本です。

皆さんの中には子供の頃に歯医者さんに通った方も多いかと思います。

実はお子さんの歯は大人よりも虫歯になりやすいんです。

今回は子供の歯と虫歯の関係についてお話ししたいと思います。>

お子さんの歯はどんな種類があるの??

生まれてから一番最初に生える歯を乳歯といいます。

乳歯が抜けた後に生え変わる大人の歯を永久歯といいます。

永久歯の中で生えたての永久歯は幼若永久歯と呼ばれます。

乳歯が一番最初に生えるのは生後6~8ヶ月頃。

2歳半ごろには20本全ての乳歯が生えそろいます。

乳歯の生えるスピードは個人差はあります。3~4ヶ月程の差は特に問題ありません。

お子さんの歯は虫歯になりやすい!?年齢別の虫歯になりやすい場所とは!!

乳歯は、永久歯と比較して歯がとても薄く、また、歯自体もが柔らかいため虫歯になりやすく、虫歯の進行も速いと言われています。

先ほどご紹介した、生えたての永久歯(幼若永久歯)もまた、エナメル質の石灰化が不完全なため、柔らかく、虫歯になりやすい状態です。

乳歯の虫歯は、2歳頃までは上の前歯、3歳を過ぎると奥歯の噛む面の溝、3歳半以降は奥歯の歯と歯の間に多くできます。

前歯が欠ける!?哺乳瓶う蝕とは!?

お子さんの中で、前歯に特に虫歯が沢山出来てしまう方がいます。

このような虫歯は一般に哺乳瓶う蝕と呼ばれ、お子さんの虫歯によく見られるケースです。

この哺乳瓶う蝕の原因として、寝る時に哺乳瓶で甘味飲料を飲んでいること、2歳を過ぎても寝る時に母乳を飲む習慣があることなどが挙げられます。

糖質を含む飲料を飲みながら寝る事で、前歯に虫歯菌が付着し、寝ている間に虫歯が進行してしまうのです。

哺乳瓶による虫歯を予防するためには、糖質を含む飲料を飲みながら寝かせる習慣をやめさせる必要があります。

また3歳くらいまでに卒乳をして、寝る前の哺乳を卒業させる事をお勧めします。

奥歯にも虫歯が出来やすい!!注意したい奥歯の虫歯

咬む面の虫歯

奥歯が生えてくると噛む面の溝に食べ物のカスなどがつまって、歯ブラシでうまく取りきれず、そのまま放置しておくと虫歯になってしまいます。

乳歯や幼若永久歯は永久歯に比べて、溝が深いため虫歯になるリスクが高いのです。

そのため咬む面の溝から虫歯が広がってしまう事は多く、注意が必要です

歯と歯の間の虫歯

お子さんの歯は歯と歯の接触面積が広く、そのため歯の間に汚れが溜まりやすい状態です。歯ブラシだけでは届かない磨き残しによって、歯と歯の間から虫歯が進行してしまうケースもとても多いです。

では、このような虫歯にならないためにはどうしたらよいのか、虫歯が進行しないためにするべきことはどのようなことなのでしょうか?

お家でできる虫歯予防

虫歯にならないために一番大切なのは毎日の歯磨きです。

小さなお子さんは自分で十分な歯磨きをすることが難しいので、大人が仕上げ磨きをしてあげることが重要です。

仕上げ磨きは、小学校卒業くらいまで続けることが理想的です。

そして、お子さんが歯ブラシを持ち始めたら一緒に歯磨きの練習をすることで毎日の歯磨きを習慣づけることが大切です。

歯と歯の間の磨き残しは、歯ブラシだけでは取りきれないので小さなお子さんでもフロスを通すことをお勧めします。

歯医者さんでの虫歯予防

歯科健診

定期的に歯科検診を受けておくことで、虫歯ができたとしても早期発見することができ、簡単な治療で虫歯を治すことができます。

歯科検診を受ける間隔としては、虫歯にかかりやすいなどの個人差がありますが一般的に3~6ヶ月に1回くらいのペースが良いでしょう。

フッ素・シーラント・歯みがき指導

フッ素

虫歯予防に効果的な処置にフッ素塗布、シーラントなどがあります。

フッ素は日常的に使用される歯磨き粉などにも含まれているので、聞いたことがあると思います。

簡単に言うとフッ素は歯を強くする効果があり、虫歯になりかけた歯の進行を抑制する働きもあります。

フッ素は乳歯が生えてきた1歳頃から塗布することができます。

フッ素を塗る期間の目安としては3ヶ月に1回くらいが良いでしょう。

シーラント

シーラントは奥歯の咬む面の溝をプラスチックの樹脂で埋めることで虫歯を予防する処置です。

主に乳歯の奥歯や、6歳頃に生えたばかりの6歳臼歯に対して行います。

乳歯の奥歯や生えたばかりの6歳臼歯は柔らかく溝も深いので、虫歯になりやすいです。7この溝をシーラントで予防しておくことで虫歯のリスクは格段に下がります。

歯磨き指導

この他にも、お子さんの歯科検診では、どの部分に磨き残しがあるかチェックする染め出しも行なっております。

お子さんと親御さんに直に磨き残しのある場所を確認して頂くことで、日々の歯みがきを改善しより虫歯になりにくい歯みがき習慣を身に着けていただけます。

 

今回は子供の歯についてお話しさせていただきました。

小さい頃から虫歯にならないためにもぜひ、お家での毎日の徹底した歯磨き、歯医者さんでの予防処置、定期的な歯科検診をお勧めします!

その他ご不明な点などありましたらお気軽にご相談下さい。